「柔道整復師」と「鍼灸師」に共通することは、来院される患者さんは、若い方から高齢者の方まで、幅広い世代の患者さんと接することになります。その中でも、ひとりひとり抱えている症状も異なれば、生活環境や日常の状況も異なるため、それぞれの人に適した接し方をしながら、正しい施術を実施していく必要があります。

様々な「経験」を積み重ね、スキルアップしていくことは大切ですが、慣れによる思い込みや先入観で思っても見ない結果を招いてしまったり、患者様から信頼を失ってしまうことにも繋がる場合もあります。一人ひとりの患者さんと向き合いながら、基本に従った問診をきちんと行い、症状の様子を見ていくことが大切です。仕事に慣れて来たときに、こういった問題が生じることが大いにあります。自分で自覚ができたなら、原点に戻り、仕事の取り組み方や姿勢を冷静に見つめ直すことが重要です。

また、見落としがちなのは、患者様に対しての口調などです。患者様との人間関係が築けるようになってからも絶えず注意する必要があります。患者様は、症状に対して何らかの不安を抱えられています。そういった不安を解消させてあげるために、安心感が伝わるような心がけが大切です。患者様に施術内容を説明するときは、できるだけわかりやすく説明してあげることも大切な心遣いではないでしょうか。

身体の症状を自らの施術で楽にしてあげること、不安な気持ちや心の状態を癒やしてあげることも「柔道整復師」と「鍼灸師」にとって大切な取り組みであると感じます。

「柔道整復師」と「鍼灸師」は、プロの治療家です。
一般の方では、施術できない内容を実施することが認められ、医療的な問題を解決していくことが可能な人材です。患者様のトラブルを解決する「責任者」という覚悟と自覚だけではなく、人体全般の組織の成り立ちや、医療知識に精通している必要があります。患者様の訴える症状が、自分たちの領域で対応が可能なのかも見極めていかねばなりません。必要であるならば、専門的な治療を施す別の医療機関を紹介する必要もあるでしょう。

患者様の訴えを正しく引き出す能力、そして、自分自身が対応できる領域をしっかり把握しておく必要があります。もし万が一謝った対応をしてしまった場合、思わぬ事故に繋がってしまう可能性があるからです。

誤まった判断の下に施術を実施してしまうと、症状を悪化させてしまうこともあります。
「柔道整復師」「鍼灸師」は、それだけ重い責任を担っているという意識を持ちながら、仕事に取り組んでいく必要があります。

どんな仕事でもそうですが、最初の頃はなかなか思うようにいかず、想定外な出来事も多く発生してしまいます。そういった時にこそ、身近な先輩に誤りを指摘してもらうこと、次に繋がるアドバイスを頂くこと、そのために仕事に向き合う謙虚な姿勢がより一層大事になってくるのではないでしょうか。